【図解】電磁波の種類や特徴を簡単に解説

「電磁波」という言葉は幅広い意味を持っています。

日常生活ではあまり意識することない電磁波の種類について、図解を用いながら分かりやすく解説します。

電磁波の種類

まず、電磁波は大きく分けて「電離放射線」と「非電離放射線」のふたつに分けられます。

さらにそこから「放射線」「光」「電波」「電磁界」の4つに分類されます。

4つの中でさらにまた細かく16種類に分類されています。

電磁波とひと言で言っても、実際には下記の図解のように細分化されている訳です。

また、これらすべての種類をまとめた総称が「電磁波」ということを知っておくと良いでしょう。

電離放射線である「放射線」にはガンマ線とエックス線があります。

種類	特徴	用途
ガンマ線	高いエネルギー強い透過力生体への影響大	ガンマ線治療科学観測機器
エックス線	感光作用イオン化作用紙や皮膚などは透過	レントゲン検査医療機器非破壊検査

電離放射線である「光」には紫外線、可視光線、そして赤外線があります。

非電離放射線である「電波」は、高周波電磁界と中間周波電磁界に分けられ、さらにそこから細分化されています。

種類	特徴	用途
サブミリ波	光に近い性質通信用には不向き	ボディスキャナ光通信システム
ミリ波	直進性が非常に強い大容量通信に対応水分による減衰が大きい	衛生放送レーダー
センチ波	直進性が著しい指向性が高い	携帯電話・PHS 無線LAN 電子レンジ Bluetooth
極超短波	移動通信に強い	携帯電話・PHS テレビタクシー無線
超短波	直進性が高い伝送できる情報量が多い電離層で反射しにくい	航空管制通信テレビ FMラジオ放送

非電離放射線の「電磁界」は超低周波があります。

種類	特徴	用途
超低周波	波長が長い波の性質がほとんどない可聴周波よりも低い正確には電磁界と呼ぶ	高圧送電線家電製品全般鉄道

電磁波の強さを強い順に並べると以下のようになります。

電磁波の波長別に分布した図解を見てみましょう。

画像出典：総務省「電波と安心な暮らし」から一部抜粋

第一種衛生管理者試験や薬剤師国家試験などでは、電磁波の波長の長さを問われる問題があります。

簡単な覚え方として以下のゴロがおすすめです。

感度バツグン！しかし狭いラジオ局

短い波長から長い波長の順番です。

感：ガンマ線
度：
バツグン！：X線
し：紫外線
かし：可視光線
せ：赤外線
まい：マイクロ波
ラジオ局：ラジオ波

波長の長さは以下のようになります。

ガンマ線<エックス線<紫外線<可視光線<赤外線<マイクロ波<ラジオ波

電磁波の種類はたくさんあることが分かったと思います。

まずは「放射線・光・電波・電磁界」の4種類を覚えると分かりやすくなるでしょう。また、私たちに身近なのは「電波と電磁界」のふたつです。

この記事が電磁波の理解を深めるのに役に立てば幸いです。